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恋愛工学戦士サウザーからの手紙

愛をとりもどせ‼︎

非モテのもっと前、なぜだかモテだったころの話。旅行会社のバイトの面接に行った事。

そう。それはもう、昔の話。

 

僕が大学生初期の頃だったかな。

 

当時の僕は、中国人に教えてもらったネットの株トレードの手法を日本に持ち帰り、相場で当てたお金で海外を放浪するという楽しみがあった。

※株小僧だったがために、ふだんの情報収集で金融日記や藤沢所長の金融系著書をよく読んでいた。これが後に恋愛工学へとつながってゆく。

 

「冒険こそ我が人生」

「男には躊躇いなく命を捨てる覚悟が要る」

 

みたいな奇天烈な事を大真面目に言っていた。

 

若さゆえの過ちである。

 

はしかみたいなものなので、早めに済ましておけばよいのに、僕の場合は20歳少し後に来た。

 

その後、僕が用いていた相場の手口が時代遅れとなって勝ちにくくなり、心を折られる形でこの中二病はなりをひそめ、代わりに勉学に励むようになって非モテ街道を突き進むことになるが、要するに、「男は身の危険を顧みずに云々!」と暑苦しく語っている頃の僕は、なぜか女の子にモテる事が多かったのだ。

 

ある時、僕は旅行会社の海外添乗員のバイトの存在を知って、「お金貰って海外に行けるのはいいな」と、冷やかし半分に面接に赴いた。

 

ちゃっと面接するだけかと思ったら、2日ほど研修みたいなのを受けさせられて、それから面接という事になったが、研修半ばから業務内容が明らかになり「こんな激務まっぴらだな」というふうに考えを変え、面接は辞退するに至る。

 

2日目が終わり、もうこんな所に用は無いぜ、さあ帰るか、となった時、一緒に研修を受けていた女性から「帰りに暇ならごはんに行こう」と爽やかに誘われる。

 

断る理由もない。

 

ならばとて、やよい軒に行った。

 

麻素材の変わったシャツを着ていて、すらっとスリムな体型の美人だった。

 

女性は実に不注意な事に、券売機で間違って生中ジョッキのボタンを押してしまったとか言い出す。

 

「は?マジで?頭悪いんじゃねえの?笑」

 

当時の僕は、自然体でディスれていたらしい。

 

彼女の身の上話によると、さる偏差値の高い大学の大学院生をしており、東南アジアの某国(水牛がいそうな国)の研究をしていて、将来はその国の研究に生涯を賭けるか、安定のために一般企業に就職するか、人生の岐路に立っているという悩みをビール飲みながらしゃべり始めた。

 

へえ。けっこう年上だったんだな、と。

 

僕からすれば、お前の人生とかそんな事、まったく知ったこっちゃないので、これまでに体験した冒険譚の中でガチで死ぬかと思った話ベスト3について、暑苦しく語り始めた。

 

お互い、話はかみ合っていなかったが、海外が好きという事で、なんとなく意気投合していた。

 

「飲みに行きたいなら最初からそう言えばいいじゃん」

「バレたか!」

「めんどくせえやつ」

「女ってめんどくさいよ?」

 

照れ笑いする女。

 

という事で、そのへんの居酒屋で飲みなおす。

 

女は、どんどんお酒をあけて、勝手に仕上がっていく。

 

「もう飲んじゃダメ!帰るよ!」

 

帰り道、僕は、なんとなく思うところあって路上の物陰に女を引っ張って行き、抱きついてキスをした。

 

途端、スイッチが入ってしまった女。

 

隣をハアハアうつむいて歩きながら、自らが歩く振動で感じてるのか、喘ぎ声が、規則正しいリズムで漏れている。

 

正直、気持ち悪いと思った。

 

今となっては、こういう場合はササッと手を挙げてタクシーを拾って最寄りのラブホに急行、という処置が出来るが、当時はそんなこと分からなかった。

 

お別れしてその後もメールが来るので、その女の子とはラーメン食べに行くアポを取って、あっさりと女の自宅に連れ込まれてセックス。

 

「俺のどこが気に入ったの?」

「男らしいところ、研修の時から男らしい人だなって思ってた」

 

即答だった。

 

その後もセフレの関係は続き、麻か何かの面白い素材を使った民族衣装のコスプレでセックスもした。

 

実を言うと、僕には似たような遊び話はけっこうある。

 

後日の僕は、ご存知の通り、エリート非モテへと華麗に変身を遂げ、急速にモテなくなるが、女に恵まれていた頃のフォームを10代後半から20代前半の自分自身の実績で記憶していたがために、恋愛工学を勉強し始めてけっこうすぐに修正する事ができた。

 

非モテの時の振る舞いがなぜ非モテで、モテの時の振る舞いがなぜモテなのか、そこらへんを週刊金融日記は実に矛盾なく説明してくれて、僕は「これだ!」と膝を打ったものだった。

 

非モテになる前のモテだったエピソード。

 

昔の話だ。

 

そう。それはもう、気が遠くなるほど。